2021年10月28日、フェイスブックは社名を「Meta(メタ)」に変更したと発表しました。
「メタバース」という単語はそれまでにも何度か耳にしてきました。
ただ、フェイスブックが社名を変えてまでメタバースに力を入れるとなると、これまでのように無関心ではいられません。
でも、こんなことを思いませんか?
メタバースって何?
どんなことができるの?
私の生活に、どんな変化が起きるの?
フェイスブック社は、SNSをやめちゃうの?
これだけ大きな話題になったのですから、私たちの生活にも何か変化があるかもしれませんよね。
で、「敵」を攻略するためには、まずは知ることから。
そう考えて手に取ったのが、「 メタバースとは何か 」です。
メタバースとは何か:内容を簡単にまとめました
「メタバースとは何か」をまとめると
メタバースとは何か:ざっくりまとめ
- 大人気ゲームに見るメタバース
- メタバースの歴史
- メタバースが注目される理由
- 「GAFAM」のメタバースへの取り組み
こんな感じになりました。
ちなみにこの本には、メタバースの定義が
現実とは少し異なる理(ことわり)で作られ、自分にとって都合がよい快適な世界
メタバースとは何か:25ページ
このように書かれています。
なので、ここから先はメタバースとは「これ↑」のことだと思ってください。
大人気ゲームに見るメタバース
大人気のシューティングゲームである「フォートナイト」
あなたもどこかで聞いたことがあるかも、ですね。
フォートナイトのプレイ人口が多い理由
- ゲーム内の治安が比較的、よいこと
- 小学生や中学生も数多くプレイしている
- 自分でバトルフィールドを作る楽しみがあること
そういえば我が家にも、毎日のようにフォートナイトに潜る人が約一名。
ゲーム中の彼は異世界の住人となっている状態で、めちゃくちゃ身近にメタバースに浸っている人がいました!
もう「フォトナ」なしでは、生きがいがなくなるんじゃないの?
メタバースの歴史
メタバース的な世界が作られた例として「セカンドライフ」がピックアップされていました。
これもどこかで聞き覚えのある単語ではないでしょうか。
そういえば流行ったよね、セカンドライフ
セカンドライフが大流行した理由は、ゲーム内でリアルマネーが手に入るから。
色々なアイテムを作っては売り、大きく稼いだ人がいたそうです。
でも当時はコンピューター技術が未熟で、「ずっとセカンドライフ内で過ごしたい」と思える状態ではなかったそう。
ただ、メタバースの原型は「セカンドライフ」にあります。
現実世界のめんどくささは一切なく、「自分にとって都合がよい、快適な世界」なのですから。
メタバースが注目される理由
セカンドライフの流行から10年ほど過ぎて技術は進歩し、まるで現実の世界にいると思えるくらいゲーム世界でのリアル感がアップしました。
先ほど書いたフォートナイトが良い例です。
それと同時にライフスタイルが大きく変わり、恋愛や結婚に興味がない人が大幅に増えました。
リアル恋愛・結婚に興味がない人の考え
- 人間相手に恋愛しなくても、いいんじゃないか?
- アニメのキャラクターやアバターの方が、気が楽だし
- 結婚は「リスク」だ!
こういった考えであれば、メタバースの中で恋愛するというのは彼らにとっては現実的なのでしょう。
私にとってはピンと来ないけれども、これはこれで「アリ」なんじゃない?
「GAFAM」のメタバースへの取り組み
ここまで大きく広がってきたメタバース。
コンピューターやインターネットに事業の軸足を置く「GAFAM」が何もしないはずはありません。
「GAFAM」各社の、メタバースへの取り組み
- フェイスブック
社名を「Meta(メタ)」へと変えて、メタバースに社運を賭ける - Google
広告事業がメインなので、法人顧客のメタバース活用をサポート - アップル
iPhoneなど「物」に強みがあるので、メタバースとは距離を置いている - マイクロソフト
これまでに何度もあったピンチに対応しており、今回もしぶとく生き残る作戦 - Amazon
「メタバースを展開するなら、自社のサービスを使うはず」と、笑いが止まらない
こうしてまとめると、メタバースに対する温度差が激しくて面白いものですね。
どの企業も生き残りをかけて必死、というわけです。
ちなみに、日本企業がこれらテックジャイアント企業と肩を並べて、メタバースにゼロから参入するのは現実的ではないとのこと。
そうではなくて、日本が誇る文化「サブカルチャー」をベースにするのがよい、と著者の岡嶋裕史さんはおっしゃっていました。
ゲームやアニメのキャラクターの世界観を、メタバースに乗せる!
「 メタバースとは何か 」を今すぐ読みたい方は、こちらへジャンプ!
メタバースとは何か:ここが参考になりました
「 メタバースとは何か 」の説明はこのくらいにして、私が感じたことをいくつか話しさせてくださいね。
パワーワード「メタバースに移住する」
「 メタバースとは何か 」の230ページに、こんなことが書かれていました。
居心地のよい国家を求めて移民する人がいるように、リアルより自分に向いている世界を求めてメタバースに移住するのです。
メタバースとは何か:230ページ
これ、実は本のかなり後ろの方に書かれてあったのですが、最後の方まで読み進めてきて、やっとメタバースが認められそうな私がいました。
よりよい場所を求めて住まいを変えるのは、当たり前ですよね。
移動先として現実世界とメタバースで比較するのも、本質的にはとてもよく似ていますから。
引っ越しの一種だと思えば、別におかしくないよね
もしかしたら未来では、引っ越しと同じ感覚でメタバース上の世界について語る日が来るのかもしれません。
リモート授業に対する期待
2020年からのコロナ禍で、学校ではリモート授業の導入が進みました。
小学校や中学校ではまだまだですが、大学生は講義の大半がリモート授業。
学校にはめったに行かない、という話も聞くくらいです。
我が家の大学生も「ほとんどアパートから出ない」と言っていました
少し前まで「遠隔授業なんてありえない」だったのに、ほんの2年足らずで大きく変化しましたよね。
これから先もリモート授業をするのであれば、学校に馴染めない子どもも通学する友達と同じタイミングで授業が受けられるかもしれません。
さらに、体育や技術家庭科、美術、音楽といった、努力だけでは埋められない差が出る科目も、リモート授業がいいですね。
自分がヘタなのをクラスメイトに見られるのって、かなり恥ずかしいですから。
Kindleの謎が解けた!
こういうブログを書くくらいなので、私は読書がとても好きです。
なのですが、紙の書籍を買っていたのでは本棚がいくらあっても足りません。
紙で買う時もありますが(マンガとかラノベとか)、問題がなければ本は電子書籍で手に入れるようにしています。
ただ、Amazonのアプリで「この本いいな」と思った時に、すぐに電子書籍が買えないのがとても不便で。
紙の本ならアプリ内で買えるのに、どうしてKindle本は買えないんだ!
一言で理由を説明すると「手数料の問題があるから、電子書籍はアプリ内で買えない」
詳細は本文に譲りますが「だったら、しょうがないよね」と、諦めと納得です。
メタバースとは何か:ここが納得できませんでした
メタバースの現状や歴史、未来についてとても分かりやすかった「 メタバースとは何か 」
とはいえ、この2点だけはピンと来ませんでした。
「現実世界」は、もう不要なのか?
本文中に何回も出てきた「リアルである必要は小さくなっている」という言葉に、最後まで馴染むことができなかった私。
いくらリアル感があったとしても、どこまで進化してもそこはバーチャルの世界に過ぎません。
本物とはやっぱり違うよね、代わりにはなれないな
また、人によっては、現実から目を背けるためにメタバースを利用することもあるかもしれません。
「それでいいじゃない、もう一つの世界で生きて、死のうよ」が本書の主張の一つである。
メタバースとは何か:103ページ
筆者の岡嶋さんはこうおっしゃっていますが、私の心には「?」が最後まで残りました。
岡嶋さんと私は同年代。
なので、生きていた時代の雰囲気として察するところはありますが、「やっぱり、ちょっと違うかもね」です。
受験も就職もライバルが多くて競争ばっかり。団塊ジュニア世代は大変なんです
現実世界は殺伐としている?
あと、リアルの世界は殺伐としていて生きづらいというのも、現実とは違いますね。
「人間社会は親切な人であふれていて、心を開けば助けてくれる人はたくさんいる」
これが私の世界観なので。
詳しくはこちらに書いてあるのでよかったらご覧くださいね。
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人間が複数の人格を使い分ける時が、やって来る
メタバースは結局、道具であり、どうやって使うのかは私たちに委ねられている。
これが「 メタバースとは何か 」を読んで私が感じたことです。
メタバースに「使われる」な!
インターネットが国家から個人を開放して、長い年月が過ぎました。
なのですが、現在は国に代わって「GAFAM」が私たちを支配しつつあるのかもしれません。
AmazonもGoogleもない世界なんて、想像もつきませんから。
もう昔の不便な世界には戻れない!
いつの間にか別の何者かに支配されることがないように、メタバースの使い方には注意を払った方が良いのかもしれません。
メタバースを使うのは私たち人間であり、「メタバースに使われる」では本末転倒ですから。
メタバースの世界に「幸せ」はあるのか?
さらに、メタバースの中に移住したからといって幸せになれるとは限りません。
現実世界と同じようにメタバースの中で生きるのにも、一種の才能が必要です。
メタバースで生きる才能・ゲームの場合
- レベルが高い人がエライ
- カッコいいアバターの主がモテる
- いつ潜ってもいるヤツはCool
「どちらの世界にも適応できない人は、いるのかもしれない」と考えると、暗い気持ちになります。
ただ、メタバースがたくさん増えることで、あなたに合った「メタバース」を見つけられる可能性は上がるでしょう。
メタバースを提供するサービスが増えて選択肢が広がることが、「メタバースが人間を幸せにするのか?」のキーポイントですね。
探す手間さえ惜しまなければ、どこかに自分に合った世界があるはず
メタバースとは何か:こんな方におすすめです
最後になりましたが「 メタバースとは何か 」は、こんな方に読んでほしいです。
世の中の流れが速いことに、不安な方
フェイスブックが社名を変更したと発表してから、今でちょうど半年ほど。
あっという間にメタバースの情報があふれて、あまりのスピードに恐怖も感じている方もいらっしゃるかもしれません。
なのですが、「 メタバースとは何か 」を読むことで、メタバースは自分の身近にすでにあることが見えてきます。
私自身、この本を読むまでは「メタバース、何それ?」だったのに、実は自分の家にはメタバースにハマっている人がいたのですから!
メタバース、知ってしまえばちっとも怖くなかったよ
ゲーム好きのお子さんがいる親
ファミコンが登場した頃から、ゲームにハマる子どもは問題視されていました。
「 メタバースとは何か 」を読むことで、お子さんの行動には理由があることがピンと来ます。
また、ゲーム好きの中高生なら、自分の知ってることが多いこの本を面白く読めるはず!
親子で同じ本を読むことで、会話のきっかけになるかもしれませんね。
30年前にこの本があったら、私は親に叱られなかったかも
ビジネスアイデアを探したい方
「 メタバースとは何か 」の中には、これから新しく始められそうなビジネスネタがゴロゴロ転がっていました。
何だかんだ言っても、人間の生活には既にメタバースが入り込んでいます。
今後ますますこの流れは進んでいくのですが、メタバース的なサービスを展開している企業はまだまだ少ないのが現状です。
私もいくつかネタを思いついたので、できそうなことから始めていきたいと思っています。
今後の事業展開に迷っている方は、ぜひ!
ゲーム好きな方もそうでない方も、家族のゲーマーぶりに困っている方にも「そういうことか!」が手に入るこの本。
かなり売れているようなので、書店では品薄かもしれません。
今すぐ読みたい方はネット通販がいいと、私は思います!
(ほら、Amazonが出てきた!)
メタバースとは何か ネット上の「もう一つの世界」
今すぐ読みたい方は、こちらから購入できます!