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ちょっとした心配りで差がつく、メールで職務経歴書を送る時のチェックポイント

2021年6月4日

今の自分のすべてを込めて、職務経歴書を作成した。
「さあ、メールで送信しよう」と思っているかもしれませんが…

ちょっと待った!

職務経歴書をメールで送信する際には、注意するべきポイントがいくつかあります。

中でも、多くの方がミスをしやすい

  • 提出する際にメールに書く文面
  • 職務経歴書をメールで提出する方法
  • 提出前に行いたい、最終確認

この3つについて、解説していきます。

職務経歴書を提出する時、メールに書くこと

職務経歴書をメールで提出する際の文面は、基本的にはビジネスメールとしてきちんと書けれていればOKです。
とはいえ、改めて言われると、「ビジネスメールって、どうやって書くんだろう?」と、不安になるかもしれませんね。

そこで、このページではビジネスメール初心者さんに向けて、「ここだけは押さえておきたい」をお話しします。

メールのタイトル(件名、Subject)

メール送信する際のタイトルは

  • タイトルだけで要点がわかる
  • 文字数を少なく、短くする

この2つが基本となります。

職場経歴書を送る場合は、「職務経歴書送付の件(あなたの名前)」、こちらで十分です。

また、採用担当者から返信があり、さらにこちらから返信する場合、タイトルには返信であることを示す「Re: 」をつけたままにすること。
メールソフトの初期設定が「Re: 」を添付するになっていることが多いので、そのままにしておくことをおすすめします。

採用担当者は、日々、たくさんの応募者からのメールに対応します。
その際、メールのタイトルにある氏名を見て判断しているケースが多いです。

現役の採用担当である私もそうしており、応募者が気を利かせたつもりで「ありがとうございます」などとメールのタイトルを変更すると、むしろ困ります。
なので、「採用担当者から送付されたメールのタイトルは、勝手に変更しない」と覚えておきましょう。

宛て名

「応募先の企業名 + 部署名 + 担当者名」
基本に忠実にこの3点を書いておけば、宛て名はバッチリです。

部署名が分からない場合は、「採用ご担当」
担当者名が分からない場合は、「ご担当者様」と書いておくとよいでしょう。
企業名を入力した時点で一旦、改行し、2行目の頭から、「部署名 + 担当者名」と記載します。

なお、応募先の企業名しか分からない場合は「企業名 採用ご担当者様」です。

具体例1:つけラーメン株式会社 人事採用課 橋田雪乃さんの場合

つけラーメン株式会社
人事採用課 橋田雪乃様

具体例2:つけラーメン株式会社 橋田雪乃さんの場合

つけラーメン株式会社
採用ご担当 橋田雪乃様

具体例3:つけラーメン株式会社の場合

つけラーメン株式会社
採用ご担当者様

メール本文・最初の部分

メール本文の最初の部分が、あなたの印象を決定付ける重要なポイントです。
この段階で「あれ?」と思ったら、採用担当者はその先を読んでくれません。
なので、ビジネスメールのマナーに特に忠実に書きましょう。

応募先の企業に初めてメールを出す際は、「はじめまして。」
2回目以降は、「お世話になっております。」から始めるのが、ここでのおすすめです

挨拶文が終わった後は、あなたの名前を名乗ってください。
会社に所属する人間ではなく個人として連絡をすることになるので、現在、企業に所属していたとしても勤務先の会社名は不要です。

気が利いた文章は必要なく、採用担当者がスムーズに次の文章へと目を進めていける書き方を心がけてください。

メールを送信した用件を述べる

今回は職務経歴書の送付なので、その旨を端的に伝えてください。

○○様からご依頼頂いた、職務経歴書を送付致します。
ご確認ください。

この程度で、文章としては十分です。

応募するにあたっての必要な情報や、志望動機は職務経歴書本体に書かれてあるはず。
なので、メールの本文で、重ねてくどくどと述べるのはやめましょう。

メール本文・最後の部分

メールを書き終わったら、その最後には忙しい中、自分の出したメールを読んでくれたことのお礼を伝え、メールの本文を締めくくります。
一例として、私が使っているメール本文の最後をご紹介します。

お忙しいところ職務経歴書をお受け取りいただき、ありがとうございます。
ご不明な点がございましたら、お知らせください。
それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

署名欄

私が採用活動をしていて常に感じるのが、署名欄の残念な方が非常に多いということです
つまり、裏を返せばしっかりと署名ができていれば、それだけで採用担当者の心証が良くなるということ。
いつも決まった内容を書けばよいだけなので、ぜひとも押さえておきましょう。

署名欄に必要なのは、

  • あなたの名前(他人によく質問されるなど、読みが難しい場合はふりがなも添えて)
  • 郵便番号
  • 住所
  • スマートフォンなど、日中に確実につながる電話番号
  • 職務経歴書の送付に使っているメールアドレス

以上です。

何度も使うことになるので、メール作成ウィンドウを開けた時に自動的に挿入されるよう、メールソフトに設定しておくとよいでしょう。

職務経歴書を提出する方法

このページの前提は「職務経歴書をメールで提出する」ですが、最近ではメール以外の方法での提出を指定する企業も増えました。
これらすべてを含めた、職務経歴書を提出する方法、およびファイルの形式やファイル名について説明します。

所定のページからアップロードする場合

企業側で職務経歴書を提出するための専用ページが用意されている場合は、そのページで説明された手順に従って職務経歴書をアップロードします。

この場合、メッセージを添えることができる場合は、先ほどご説明したメール本文についてを参考に記載するとよいですが、データファイルをアップロードするだけのスタイルになっているケースが多いです。

メールに職務経歴書データを添付して送信する場合

職務経歴書のデータをメールに添付して送付する際、一昔前は

  1. データファイルにパスワードロックをする
  2. 最初ののメールでは、職務経歴書のデータファイルのみ送付する
  3. 続けて2通目のメールにて、データファイルのパスワードを送付する

この方法がよいとされていました。

なのですが、2020年からこの方法ではセキュリティ対策として万全ではないこと。
さらに、メールを受け取った側の負担が大きいことから、職務経歴書など個人情報をメールで送付する際の方法としては推奨されない、という流れに変わりつつあります。

笑いごとじゃない!「PPAP」直ちに禁止すべき訳

ただ、この方式を採用する企業はまだまだ多く、マナーが変わる過渡期です。
応募する企業がこの方式を指定した場合は、今の時点は指示通りにしておけば職務経歴書を提出する方法としては問題ないでしょう
しかし、セキュリティの観点から考えると、「あなたが就職する企業として、ふさわしいかどうか?」は一考の余地があるとも言えます。

クラウドストレージの活用

職務経歴書のデータファイルにパスワードロックをかけ、データファイルとパスワードを別々に送信する方法に変わって、クラウドストレージを利用する企業が増えています。

利用される主なクラウドストレージサービスとしては

  • Dropbox
  • OneDrive
  • Googleドライブ

があります。

クラウドストレージサービスを利用するには、データを送付する側受け取る側の双方がアカウントを取得している必要があります。
中には、クラウドストレージサービスの利用を禁止する企業も存在し、現時点ではこちらがデータファイル受け渡しの主流であるわけではありません。
したがって、応募する企業がこの方式を指定してきた場合にのみ、クラウドストレージサービスをを利用するのが現状です

ただ、将来的には受け渡し方法の主流になる可能性があります。
もしも、あなたがクラウドストレージサービスのアカウントを持っていないのであれば、今のうちに取得して操作方法を習得するとよいでしょう。

データファイルの形式とファイル名

職務経歴書のデータファイルは、必ずPDF形式にしましょう。

時折、WordファイルやExcelファイルの形で提出する人がいますが、受け取った側が書かれた内容を自由に改変ができるので、望ましくありません。
WordやExcelでデータを作成し、提出直前にPDF形式に変換することで、特殊な方法を使わない限り、内容の改変ができなくなります。

また、ファイル名は「(送信日) + (あなたの名前) + 職務経歴書」としましょう

何度もお伝えしている通り、採用担当者は日々たくさんの方の職務経歴書に目を通します。
だからこそ、こういったちょっとした気配りが「次のステップに進めるかどうか?」を決める、重要な要素になり得るのです。

あなたの名前が漢字で終わる場合、その後ろにすぐ「職務経歴書」と続けてしまうと分かりにくいです。
そこで、名前と職務経歴書の間にはハイフンなどを挿入し、「ここで要素が変わります」を表現するとよいでしょう。

「いつ、誰が、何の情報を送ってきたのか?」
これらの情報がファイル名を見ただけで分かるようにするのは、一種のマナーだと考えてください。

具体例:橋田雪乃さんが2021年6月4日に職務経歴書を送付した場合

20210604橋田雪乃-職務経歴書.pdf

職務経歴書を送付する前に確認すること

職務経歴書をメールで送付、またはアップロードする前に、「最後にこれだけは確認したい」項目をまとめます。

一度、うっかりミスがあっただけで、採用担当者の印象は悪くなります。
簡単なことばかりなので、手間を惜しまずしっかり確認しましょう。

送付先のメールアドレス

送付先のメールアドレスが間違っていると、もちろんですが相手に届きません
なので、念には念を入れて、「これで本当に合っているか?」をしっかり確認してください。

誤字脱字や記載ミス

メール本文の誤字や脱字はもちろん、職務経歴書本体についても再度読み返すことを、強くおすすめします

よくある失敗として、「複数の企業に同時に応募した際、直前に送付したメール本文をコピペし、そのまま次の企業にも送付してしまった」があります。
同様の失敗として、職務経歴書の内部に記載されている、応募先の企業名の修正漏れもあります。

受け取った採用担当者には、「この人は○○という他の企業にも、同時に応募しているのだな」という情報が筒抜けに!
さらに、「メールを送信する時の、記載ミスのチェックを怠っている」も同時に分かりますので、あなたに対するイメージが悪化します。
致命的なミスと言えますので、3回見直しするぐらいの気持ちで、じっくり確認しましょう。

職務経歴書は、応募先の企業の指示通りに送付しよう

応募先の企業に職務経歴書を送付する際、大半の場合は先方が送付方法を指定します。
なので、あなたは指定された通りの方法で、職務経歴書のデータを送付しましょう。

また、説明がない、説明された内容があやふやであるなど、疑問点がある場合は、「多分こうだろう」と勝手に判断せず、必ず応募先の企業の採用担当者に指示を仰ぐこと
分からないことを「分からないので、教えて下さい」をきちんと伝えることができる、あなたの印象が良くなること間違いなしです。

あなたのすべてを込めた職務経歴書が無事に採用担当者の手に渡り、面接へと転職のステップを進められることを、心から願っています。

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高柳 るい

「to B」サービスを展開する、小規模企業の社長。 ブランク8年の専業主婦から、「就職活動をするのは嫌」と、一念発起して起業しました。 起業当初より在宅で働く、キャリア10年オーバー、筋金入りの在宅ワーカーです。

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